ライトノベルめった斬り! 著:大森望・三村美衣

別に私がラノベを斬るわけではありません。私のラノベ暦というのはさほど長いわけではないのでさほど詳しいとも言えず当然斬るわけにもいかんのです。そこでこの一冊。『文学賞メッタ斬り!』の存在は知っていたので「ああよくもパロったものだなぁ」とか思ってパラパラと捲ってみたら同じ方でした、というオチに惹かれて購入を決意。
そもそもライトノベルって何よ、と聞かれるとつい「漫画みたいな表紙や挿絵がついていて行間が広くとってある中高生向け小説」と答えてしまいがちなところがよくよく考えてみるとそうでないライトノベルも当然多いという現実はあります。特に最近ですが明らかに対象年齢があがっているようにも思えるのです。でまぁ中高生向け、と通すのも何か変な話なわけで。ここで役に立つのがラノベ度チェックなのですよ。その本にどのぐらいラノベ成分が含まれているかをチェックして「この本は80%ぐらいラノベだ」とか言えるんです。あと50%ぐらいだとややラノベ、とか。今一番端的にラノベ道を行ってるのは私も『撲殺天使ドクロちゃん』だと思うのですが何も知らない人にこれ見せて「はいこれがラノベですよー」とか言ったら絶対引きますよね。ラノベっていってもとても範囲が広いので一言で言うのは難しいと思います。そんな中で一つの良い指標になっているんじゃないかと。
他内容的にはラノベジュブナイルという言葉を使っていた時代含む)の変遷を時系列でたどっていくというもの。私がなんとかわかるのはスレイヤーズが出てきて富士見ファンタジアが好調だった頃からで、それ以前は例えば『グイン・サーガ』とかその辺の有名どころしか知らないわけでなんともいえません。ともあれ「そんな時代もあったねぇ」と思える内容でした。ああ懐かしい。最近の富士見ファンタジアは保守的でかなわんぜーとか思っちゃったですよ。本文と関係ないですが。